建物の高さの限界を求める式-2

沈み込み量の理論は次のものである。


図の円は半径が r の地球を表している。
観察者から (例えば) 富士山までの距離を l とする。
富士山の眺望の下限の海抜を f+g とする。
沈み込み量はgで,富士山の眺望の下限の海抜の補正値はfである。

沈み込み量gは観察者から富士山までの距離lによって図の直角三角形から決まる長さである。 ただし空気による光の屈折も考慮して,地球の半径として r=7365 kmを用いる。
(「山岳展望の楽しみ方」(新書判、田代博著、山と渓谷社発行)を参照)

l の単位をkm,g の単位をmとすれば, (m)となる。

証明.図の長さの単位は km とする。三平方の定理から,

であるので,展開して整理して. g についての 2 次方程式

を得る。これを g について解き, |t| が小さい場合の近似式

として用いると,

を得る(単位 km)。 kmからmに単位を変えれば, (m)となる。


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